「胚培養士」という職業をご存知ですか?
不妊治療(体外受精)で、卵を育てる役割を担う仕事です。
医師や看護師を主人公にした作品は数多いですが、初めて胚培養士が主人公の作品を読みました。
作者は「サプリ」などで有名なおかざき真理さん。どの作品でも現代社会で生きる女性を生き生きと描き、また主人公だけではなく周りの人々にも魅力的なキャラクターが多いです。
本作「ミズイロ」は、普段注目されない、でも絶対にいなくては現代の不妊治療が成り立たない胚培養士が主人公の珍しい作品です。
1巻を読んでみて、体外受精でどんなことが行われているかものすごくわかりやすいことに驚き、そして何より、不妊治療を受ける患者さんの心理描写がすごく上手く描かれていて感動しました。
「コウノドリ」同様、産婦人科領域の素晴らしい作品を作っていただくこと、嬉しい限りです。
本作も、男性中心の読者の雑誌に連載されており、男性読者も多いと思うと、より嬉しいですね。
不妊治療中の方も、そうでない方も、ぜひご一読をお勧めしたい作品です。