「ピル」と呼ばれる薬は卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲスチン)という2種類の女性ホルモンを配合した薬剤です。
毎日同じ時間に内服し、ホルモンの値を一定に保つことで、卵巣からの排卵を抑制します。(排卵抑制作用)
また、ピル内服中は子宮内に生理の時と同じように組織(内膜)が作られ、旧薬することで内膜が排出され生理のような出血がおこります。ピルによって作られる内膜は薄く、出血量も少なくなります。(内膜増殖抑制作用)
① 排卵抑制作用→避妊ができる
② 内膜増殖抑制作用→月経痛改善、子宮内膜症予防、過多月経抑制ができる
となるわけですが、②の月経痛改善に関してピルは保険適応になっています。
月経痛が女性のQOLを下げること、子宮内膜症の原因になることから、正式な治療薬として国が認めてくれているのです。勿論飲めない方(血栓症の既往がある方、喫煙者、40代後半の方、前兆を伴う偏頭痛のある方)もいらっしゃいますが、慣れればとても便利な薬です。
生理が来るのが憂鬱、痛み止めが欠かせない、生活に支障がある、といった症状がある方はぜひご相談ください。